よろずBook
□稲妻11
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「なぁ鬼道?」
「どうした?」
いつもの事だった。いつものように練習が終わり、いつものように円堂とたわいも無い会話をしながら帰り道を歩く。そう、いつもっ同じ………だった、はずなのに。
「おれさ……お前に、言わなくちゃいけない事があるんだ。」
「……?」
いつになく真剣な声色で円堂が歩みを止めた。合わせて俺も足を止める。沈み始めた夕日の中に俺と円堂の影が伸びていた。
「俺な?──────────。」
「っ………!」
円堂の声が耳元でダイレクトに響いた。驚いて円堂の顔を見ると、イタズラの成功した悪ガキのような笑みを浮かべている。俺はというと、自分が思う以上に動揺を表情に出していたらしい。ぷっと吹き出した円堂は俺の肩をポンポンと叩きながら「嘘だって!」と言った。
「今の鬼道の顔、チームの皆が見たら驚くぜ?」
「……円堂、明日の練習…覚悟しとけよ?」
「えぇっ!?」
なんて事だ。
いつもと同じだったはずなのに、妙に円堂を
『意識してしまう』
(──俺な?好きな人が出来たんだ。)
end.
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某素敵企画様に捧げた代物。
円堂の好きな人は鬼道さんだよ!きっと円堂は全て計算済み。
スレたキャプテンも良いとおもいます!!