*当主の部屋*

□ThePrinceOf☆KNIGHT
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プロローグ:氷帝王国編

この世界の最北に位置し...厳しい寒さに耐えて、作物は作れなくなる…人が生きていくのもやっとな国。ここが氷帝王国。
なのに、榊太郎というこの国の国王は民から税をもらい裕福な生活を営んでいる。
…こんな事…あっていいのだろうか。
跡部景吾は雪の積もる街を見て、一人思っていた。

「跡部、どないした?調子悪んか?」
この国一の銃使い、髪の邪魔な忍足侑士が尋ねてきた。
「てめーに関係ないだろう。」
「なんや、冷たいなぁ。」
「さっさと仕事にもどれ。下ろすぞ。」
「はいはい。」
忍足はふらふらやる気のない歩き方で、持ち場に戻って行った。

「俺は…どうしたらいいんだ。」


本当の姿はない いつも構えて突っ張る
誰にも見せない素顔は
もう忘れたはずなのに ガラスの牢屋でうなずく
(鏡の中の俺)

「しっかし跡部の奴。最近きつくねーか?」
「俺は前からあんな感じだと思ってますがね。」
「日吉、駄目だよそんな事言っちゃ…」
「おう、長太郎の言う通りだぜ。」
「はい、本当のことは胸に秘めておかないと…」
「鳳…自分、ごっつ性格悪うな;」
氷帝メンバーはそんな事をほざきながら、長い廊下を歩いていった。
榊に呼ばれているからである。

扉を開き。
金色の悪趣味な部屋で忍足達はお辞儀をした。
「何様でございますか?榊様?」
イントネーションがオカシイ通常語で語りかけた。
「お前らには、極秘任務についてもらいたい。」
「極秘…ですか?」
「最近、私に歯向かう者が城内にいてな。そいつの暗殺だ。」
すると半分寝ていたジローが急に起きだし。
「えっ?そいつって誰々〜?」
榊は何のためらいも無くスッと一言…
「お前らの隊長。跡部景吾だ。」
俺らが動揺していた。
ありもしない人の名を出したからだ...跡部を殺す??
一体、何のために…
「いってよし」

続く...
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