MAJOR短編
□強がりな君へ
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“無理してる”
そう言って寿也はあたしを見つめている。その顔は凄く真剣で、ドキドキ。
『寿也? あたし、別に無理なんてしてないよ?』
「してるよ。僕には分かる」
寿也はあたしの背中にそっと手を置いて、自分の方へ抱き寄せた。
『無理なんてしてない』
「してる」
『してない』
「してる」
『証拠は?』
言えないでしょ。あたしは内心にやりと笑った。
けれど、その小さな勝利はすぐに消えて。
「目が腫れてる。また一人で泣いてたんだろう?」
『ッ!』
少しは僕を頼って?
僕は君の全てを受け入れるから