小説(長編)

□恋するさくらんぼ 第二部
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日がすっかり落ち
暗闇がフィレッエの町に広がる。

そんな、闇に紛れて黒服の集団が、ブラッドファミーの
本部を取り囲む。

「作戦の最終確認だ、いいか良く聞けよ」

リボーンは、ディーノ率いるキャバローネファミーに
向かい指示を出す。

「おめぇらが、正面と裏口から、一斉に攻撃を仕掛けて
突破口を開け」

「了解だぜリボーン」

ディーノが白い歯を見せニカっと笑った。


「恭弥は昨日渡したターゲットを、必ず仕留めろ、
いいな」

「ふん…綱吉奪還の為だから、今回は君の言う事
聞いてあげるよ」

「その隙に、ツナと恭は三階の綱吉が囚われてる部屋へ
一気に進め雑魚と、シキはオレと骸で何とかする」

ツナと恭は頷いた。

「話は済んだんなら、僕は行くよ」

恭弥は仕込みトンファーを出すと一人歩き出した。

「えっ…おい!恭弥…ちょ待てって」

ディーノが焦って恭弥の学ランを掴む

「何?軽々しく僕に触れないでくれる」

「なっ…お前…まだ作戦開始の合図出てねぇーだろ」

「煩いよ面倒だから、全員僕が咬み殺してくればいいんでしょ」

恭弥は、ディーノの手を振り払うと、正面の入り口へと
歩き出す。

「ヤベー行っちまったよ…リボーン作戦開始でいいか?」

「仕方ねぇな」

「よし、野郎共行くぞ」

ディーノの合図で、キャバローネファミリーが
突入を開始した。

「お前らも、行くぞ」

ツナ、恭、骸、三人とも武器を取り出して走り出す。

建物の中からは、沢山の銃声、爆発音、雄叫びが聞こえていた。

昨日まで普通の中学生をしていたツナは、今の状況に
恐怖で泣きだしそうだった。

震えて縺れる足・・・

(怖い…怖い…でも、あの中に綱吉がいるんだ
助け出して一緒に日本に帰るんだ)


ツナは自分の頬を両手で叩き、唇をかみ締め
気合いを入れブラッドファミリー本部に突入して
行った。
 

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