PhantoM―ファントム―
□PhantoM
―ファントム―
第011話
「本当は」
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楓『!』
目が覚めた。
楓『ココ…檻…?』
真っ白な楕円形檻。外は真っ暗。
楓『(確か夢の世界の掃除はもう終わったハズで…スリープ・セキュリティーは解かれたハズ…夜中に目が覚めて…phantomの日記を書いてて…そのまま寝ちゃったとか…?…………。久々に…"普通"の夢を見たような感じ…)』
楓『閉じ込められてる…?』
『カエデ…』
楓『?…誰…』
真っ白な檻の中でただただ立ち竦む。
『…カエデ…』
楓『誰…!』
『君ニハ…似合ワナイ…』
楓『え…?』
ドコから声がしているのかわからない。
『カエデ二ハ…「夢の世界」ノ掃除ハ似合ワナイ…』
『ソシテ君ニハ…機械ヲ直スノハ似合ワナイ…君ニハ破壊ガ似合ウ………』
楓『え…?』
『夢ヲ破壊スル…ソレガ君ニ似合ッテイルヨ…』
楓『何よ…!』
『君ノ能力ハ…素晴ラシイ…夢魔ヲ一撃デ排除スル…』
『機械ヲ直スチカラハ優レテイルダケ…君ニ似合ウノハ破壊…』
楓『止めてよ…!』
『直スナンテ「カエデ」二似合ワナイ…サア…君ハ…「夢の破壊者」ニナルンダ…!』
楓『……………!』
檻外の真っ暗から真っ暗の無数の手が四面から伸び出て楓を捕らえる。
楓『イヤ…!』
楓『イヤ…!!』
楓『イヤ…!!!』
イヤ…!!!
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