夢@Asaheim

□君は俺だけのものだって
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「……和人さん。お皿は俺たちで洗いますから、和人さんはリビングに行ってください。」

そんな時、千尋のため息混じりの声が聞こえ、手の中のコップが奪われる。
驚いて彼の顔を見ると、千尋の隣から創一も顔を覗かせ苦笑していた。

「焦って食器を割られても困るしな。」

行ってくればいいだろ?と創一の口が動くから、俺は苦笑する。
こいつらには、とっくにバレてんだな。俺が芽衣ちゃんにぞっこんなんだってこと。
手についた洗剤を洗い流し、リビングへと向かった。

「芽衣ちゃん、ちょっといいかな。」

「あ、はい!!!和人さん。」

笑顔で返事をした彼女を見て、文太が彼女の膝から頭を上げた。
彼は「残念」とだけ言うと、リビングをあとにする。

俺は芽衣ちゃんの手をひっぱって、3階に移動した。
3階のほうが、余計な邪魔が入らないから……。

「あの、芽衣ちゃん。今度の日曜……俺とデートしてくれないかな?」

熱くなる顔。芽衣ちゃんと恋人同士になるのに、いまだに慣れない……。
俺につられて、芽衣ちゃんの顔も赤くなっていく。あ、芽衣ちゃんも慣れてないんだな……。
そう分かって、少しほっとした。彼女は赤い顔で笑ってから俺を見る。
うわっ。そんなの反則だよ。可愛すぎる……。

「和人さん……そんなふうにお願いしなくてもいいですよ。
私だって、和人さんとデートしたいし……。
だから裕ちゃんと翔ちゃんのお誘い、断ったんです。」

今度の休みは和人さんのための休み……と、そう呟いた芽衣ちゃんが愛しくてしかたない。
俺は幸せいっぱいの気持ちで、彼女を抱き締める。

かわいくて、優しくて、芸術の才能だってある、俺にはもったいないくらいの彼女。
芽衣ちゃんを好きになってよかった。
俺は自分の腕で芽衣ちゃんの存在を確かめる。
君は俺の中でとても大きな存在。ねぇ、約束して?



君は俺だけのものだって



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