夢@Asaheim
□My teacher!
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「頼りにしているんだ、安野。」
それは魔法の言葉。
いつもこの言葉で依子ちゃんの機嫌が直る。
ブツブツ文句を言いつつも、彼女は部屋を出ていった。
ここから学生課までは少し遠い。しばらくは帰ってこないな……。
「やっとうるさいのがどこかへ行ったな。おいで、芽衣。」
先生は依子ちゃんが部屋を出たことを確認してから腕を引く。
そのまま先生の胸へおさまった。
何度も髪を撫でられる行為が心地よい。
「先生、私と依子ちゃん、無事に進級できましたよ。」
「それは少し残念だな。芽衣とは、もう少し長くいたいのだが……。」
平気でそう言う先生の胸を、私は軽く叩いた。
先生は軽く笑って「すまない」と謝る。
私と先生がこんな関係になったのは、依子ちゃんが先生に惚れる前からだった。
依子ちゃんはこの事実を一切知らない。
「先生、知ってます?依子ちゃん、先生にぞっこんですよ?」
「それを知っていながら、安野に私との関係を言わない芽衣も、相当な大物だな。」