夢@Asaheim

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天使と黒羊 02

黒い羊。
何も染まることがなく、日の当たらない場所で生きていく存在。
宮田の存在はそんな感じだ。

なぜ俺は、宮田の人間でなければならなかったのだろう?

少年の頃からずっと、そう思いつづけてきた。

『お前は悪い子だから、宮田に来たのよね?
いらっしゃい。お母さんがお前を愛してあげるから。』

伸びてくる白い手。
その手を見て、白い羊を思い出す。
あぁ、俺も白かったらよかったのに……。
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