書。

□磔(はりつけ)
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嗚呼、嗚呼。美しきとは何なのでしょう、教えて下され我が君よ。
美しきとは、貴方の事を指すのでしょう、そうで御座ろう我が君よ。

私は美しきでは有りませぬ、其の様なものでは在りませぬ。

私は醜ひ、汚らわしひもので御座ります。

嗚呼、怖ひのです、怖ひのです。
貴方が行ってしまふのが。
貴方が居なくなってしまふのが。
堪らなく怖ひのです。

縛りつけても宜しいでしょふか。
私の掌の上に縛りつけても宜しいでしょふか。


私は醜ひものに御座ります、
貴方の腕に抱かれていたひ。

愛して居ます、美しき我が君よ。

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