キリ番小説(全統一)
□ちゃかされて…
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デボロ遺跡。
ここにはゾフィスによって洗脳された人間とそのパートナーである千年前の魔物が清麿たちと死闘を繰り広げていた。
「マ・セシルド!」
「ザケルガー!」
既にデボロ遺跡に入ってから数時間が経っているが次々と現れる敵に清麿たちの心の力は限界を迎えていた。
「と、とりあえず少し休もう。」
「うん、キリがないものね‥。」
「清麿、あっちに休める場所があるぞ。」
サンビームが指差した先にはバルコニーらしき場所だった。
近くには水も流れており心の力を回復させるには絶好の場所だ。
「しかし、千年前の魔物がこんなにもいるとは…」
バルコニーから見える空を見上げながらサンビームは呟く。
「ほらキャンチョメ、アメでも舐めるんだ。」
フォルゴレは疲れきった体にムチを打ちながらキャンチョメにアメを差し出す。
各々がそれぞれのパートナーを心配する。
その光景はまさに信頼の塊だ。
そんな中、恵は清麿の膝が擦りむいていることに気づいた。
「あ、清麿くん血が出てる。」
「ん?大丈夫だ。すぐに止まるよ。」
「ダメだよ!ほら、救急箱持ってきたから。」
そう言うと恵は手際よく消毒液と綿を手に取った。
「ほう…」
片手で顎をさすりながらサンビームはニヤニヤしている。
「2人は恋仲なのか?」
「へっ!?///」
「はぁ!?///」
「ハッハッハッ!そうならそうと早く言ってくれよ!ほらキャンチョメ、2人の邪魔だから離れていよう。」
たしかに2人は少し前から付き合い始めている。
しかし付き合うに当たって、仲間たちに混乱を招かさぬよう敢えて普段通りにしているつもりだった。
「フッ…清麿。君は気づいてないようだが雰囲気でばればれだぞ?」
サンビームは人差し指をピンと立てながら答える。
「と、とにかく!清麿くん、膝消毒するから膝出して!//」
「あ、ああ///」
ヤバい。このままもし俺と恵さんの関係がバレてしまえば……
うん……最悪、チームワークが崩れてしまうわね。
どう切り抜けるべきか……
手当てをしながら2人はアイコンタクトで相談していたが、今の2人にとってその行動が裏目に出るのは一目瞭然。
サンビームとフォルゴレ、さらには鈍感なガッシュ&ウマゴン以外のティオやキャンチョメまでもがニヤニヤとし出した。