キリ番小説(全統一)
□初めての文化祭デート♪
1ページ/2ページ
10月。
秋
この2つから連想されるものは多々あるが、やはり文化祭だろう。
大海恵はつい先日恋仲になれた高嶺清麿を高校の文化祭に招待した。
清麿にとって高校の文化祭など未知の体験であり、誘いを受けてからというものどこかソワソワしていた。
そして、当日…
「清麿く〜ん♪」
恵の通う高校の校門に近づくと恵が手を大きく降っていた。
高校では恵がアイドルということに関して外部に漏らしてはいけないという暗黙の了解があるのだが、これではバレるのも時間の問題だろう。
「ごめん恵さん!遅くなっちゃった。」
「ううん、むしろ今の時間帯の方が文化祭も落ち着いてきた頃だから大丈夫だよ!」
朝から用事があった清麿が高校に着いたのはお昼すぎ。
校内をよく見れば校庭に建てられた出店は客足が落ち着いており恵が言ったことも理解出来た。
「さっ!お腹空いたでしょ?私のクラスの焼きそば買ってあるから食べよ♪」
恵の手には2人分の焼きそばが袋に入れられていた。
「そうだな。」
「じゃあ、屋上に行こ!」
「ごちそうさま。」
「お粗末様。」
「それにしても、ここって校庭が丸々見えるんだな。」
2人がやってきた屋上は普段施錠されているが、文化祭のときだけ開いているらしい。
「ねっ!」
「ん?」
「お腹もいっぱいになったことだし、周って行こうよ。」
「ああーそうだな!じゃあ恵さん案内してよ。」
「うん♪」
1F 1年2組 お化け屋敷
ひゅ〜 ドロドロ〜
「教室内だからそんなに広くないと思ってたけど…」
「う、うん…結構広いね…」
ギュッ
「め、恵さん///」
「…お願い…手…繋いでて」
「あ、ああ…///」
バン!(障子から無数の手登場)
「きゃあああ〜〜!」
「ぅぉっ…!」
パッ!(壁に歴代の生徒の女装の写真)
「きゃあああ〜〜!」
「ぅぷっ…!」
2F 2年8組 喫茶店
「お待たせしました。アイスレモンティーとアイスコーヒーでございます。ごゆっくり。」
「お化け屋敷すごかったね…。」
「ああ…あの写真は卑怯だ…」
あれはお化けの域を超えてるだろ…。
清麿はアイスコーヒーを一口飲むと深く息を吐いた。