STORYS
□護衛者『交渉』
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「ご存じかも知れませんが、この通り私は普通の女子高生です。そのような事は無理かと思われます。」
なるべく丁寧な言葉を探して遠回しに断りたい。
なんとなく関わりたくないからだ。
「貴方がいいんです。」
「は?」
なんか限定されてしまった。
困惑な表情を浮かべながら私はお爺さんの言うことを続けて聞いた。
「貴方も御存じのはずです。我が筧家で、殺人事件が起きたことを―‥。」
もはやホットコーヒーとは言えない飲み物を口に運びながら話し始めた。
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