STORYS

□護衛者『プロローグ』
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「ねぇっ!!オジサン達!!お爺さんをいじめちゃ駄目だろ??」


あーぁ‥また面倒なことになっちゃったよ‥と思いながら、私は絡んでいる二人の男性にそう言った。


「なんだ、お前。正義感ゴッコは家に帰ってからやりな、じょうちゃん。」


男性の一人、日本人とは思えないほど日本人離れした赤毛の偽日本人が、どっかで読んだことのある漫画本のように答えた。


「じゃあそういうアンタは家に帰って隣の奴と恐喝ごっこでもしていればいいじゃない?」


私はそう言って、もう一人の金髪の男性を指差した。


「じゃあ、その恐喝ごっこにお前は付き合ってくれるのかい?」


金髪の男性は、怪しい笑みを浮かべながら私に近寄ってきた。


「お断わりしますわ。では行きましょう、お爺さん。」


金髪の男性が近寄ってきたのを無視し、お爺さんを連れてその場を去ろうとした。
が、普通は上手くいく訳が無い。

金髪が私とお爺さんの前を立ちはだかった。


「ねーおじょうちゃん。今ね、このお爺さんからお金を貰っているの。だから、お爺さんを置いてってくれれば、見逃すよ?」


「あれ?それは恐喝っていうだろ?オニイサン♪」


私は笑みを浮かべお爺さんを庇うように優しく説得をしていた金髪の横を通り過ぎようとした。


「待てやコラ。分かんないのか?オイ。」


金髪がキレそうだ。
早く片付けたい。
が、最悪の場合でしか私は手を出さない。


「えぇ。貴方のやっていることがさっぱりだわ。」


頭の中でイライラしながら答えた。

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