捧げもの
□ずっと一緒
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く・・・・そっ・・・・・
何で・・・・何で俺が、俺たちがこんなことに。
「ジャッカル・・・」
「なんだ、ブン太」
相棒の名前を呼ぶとジャッカルは静かに答える
かつてのジャッカルと同じ、低くよく響く声。
でもジャッカルの風貌は以前のはつらつとしたものから随分と変わり果ててしまった。
毎試合ごとに綺麗に剃っていた坊主頭からは毛が微妙に生えてなんともいえない髪型になっている。
そして、手足は骨と同じくらいに細く、目は落ち窪んでいる。
・・・まあ、俺の方も似たような状況だけど。
「俺等・・・・ここで死ぬのかな」
床を拭いていた雑巾を握り締めると、絞りきれなかった水分がぽたり、と床に落ちた。
「・・・・・・さあな」
ジャッカルは否定はしなかった。
そしてそのまま黙々と大きなステンドグラスの窓を拭く気の遠くなるような作業を続けた。
俺たちがここへ来て・・・・・もう2ヶ月。
あの日、部活の帰りに、ちょっと寄り道して帰ろうと普段使わない道を使って帰っていた。
思えばそれがいけなかった。
突然見知らぬ男たちに取り囲まれてガスみたいなのを吸わされた。
ふっと意識が遠のいて・・・・気がついたらここにいた。