青 空 日 和
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翌日、一同はすさまじい音によって起こされた。
越前もあまり眠れてはいなかったのだが、知らぬ間に寝てしまっていたようだった。
「起床ーー!!」
大きな声を青年のうちの一人が出すと、他の青年たちはぞくぞくと起き出し、活動の仕度を始めた。
越前が何気なく外を眺めると、まだ日は昇りきっていなかった。
それからすぐに朝食を採るのかと思えば、青年たちは列をなして外へと出て行った。
布団から出たくない、という体に鞭打ち、越前も寝巻きから軍服へ着替えて出て行くと、青年たちが並んでいた場所は井戸の前であった。
数人の青年たちが、バケツや雑巾を持ってきた。
これを見てやっと越前は自分たちのすべきことを理解した。
掃除をするのだ。
青年から雑巾を一枚受け取ると、雑巾を絞り越前は廊下を掃除し始めた。